妙巡航小笠原編 96

#3八丈島出港から父島入港

6月30日 晴れ、SSW 風力 2 波高 2m
   5:00 神湊港出港。 耕ちゃんが見送りに来た。 私は寝ぼけ眼で手を振ったらしい。
       港を出てすぐにオーナーズルームで寝た。
   6:35 N32゜を超えてN31゜ラインに入る。八丈島が段々と霞んでいく。
   7:00 ヘディング170゜に取るが西からの潮があり、175゜〜180゜に修正。
   8:00 「船長、朝飯だよ」で起こされた。良く寝た。と同時にワッチイン
       「ここは何処」と私、 「八丈島の南南東、青ヶ島の東北東」と返って来た。で朝飯となった。
       今朝はチキンカレーだ。これも美味かった。
  11:00 青ヶ島を真西に見る。コースこのままを維持。
  12:00 ワッチオフ スパゲティの昼食を済ませてオケラネットにチェックイン
  12:20 「こちらJG1***、ヨット妙 今朝五時に神湊港を出港 父島に向かい ますので宜しく、
       お願いいたします。それとポジションと天気情報を送ります。    
       現在位置、N32゜19’ E140゜04’ SW4,5m/S 気温 30℃ 気圧 1002 hpl 以上
       です。」 相手局 JR4***,JI6***
  17:00 明神礁沖を通過当然ベヨネーズ列岩も見えない。
  20:00 ワッチイン 天候はさして変わりなし。
       夜空がきれいだが満月が星の瞬きを邪魔し ている。
       ナイトクルージングに月明かりは歓迎だが今夜の月は度を超して眩し過 ぎる等と独り言を言う。
       航海灯の明るさが気にならない。

7月 1日 晴れ、SW3,4m/S  1008hpl  31℃  
       1時頃スコールらしき物に2,3時間吹かれたとのことご苦労様。
  03:00 鳥島沖を通過。遠すぎて、当然見えない。満月の明かりも役に立たず。
  12:20 オケラネットにチェックイン
       「こちら JG1*** ヨット妙 空電が多く受信できないがレポートを送信 します。
       現在位置 N29゜54’  E140゜47’ 天候は晴れ、SWの風3,4 m/S 気圧1008hpl 
       気温 31℃  以上です。」 と送信しても誰からも応答なし。当然かと13:00まで受信する。

海上保安庁のヘリが妙をめざして飛んで来た

14時頃 海上保安庁のヘリが出迎えに 飛んできた。乗員はオレンジ色の服を着て いて七、八人見えた。機種はベトナム戦 争で良く使われたベルエァー社の物だった。 我々は全員元気だと手を振ったりビデオを 回したりした。 訓練中だったのだろう。また、小さなヨットを 見つけ出すのも大事な訓練だろう。 しかし、こんな洋上まで来て燃料が持つのだろうかと心配したりした。

後日談、父島で聞いた話に依るとこの近海でへり搭載型巡視船が 警備していたとのことで納得。





7月 2日 晴れ 西よりの風  風力 1  1013hpl 31℃ 08:00 「もうそろそろ11時方向に島が見える筈だ」と我が妙の航海士、淳ちゃんが言う。 「でも速すぎるよ」と私 じゃーとオールハンズワッチになる。 鳥島を過ぎてからは海がまったく違った感じになってきた。まったく静かな海に なってしまった。

10:25 それは突然やってきた。何の前触れも無く。

『有った。あった。アッター、島がぁーーー』

と叫んだのは航海士淳ちゃんだった。 私も思わず身を乗り出して魅入ってしまった。 あれが小笠原の島かーと頭では理解しているんだが、

実感がない・・・実感が・・・。どうしてだ。

初めて飛行機で福岡に行った時と同じだ。その時はタクシーの運転手さんが 博多弁で話し掛けて来た時に九州だ博多だと実感した。 だけどここは海の上。GPSや海図で位置を確認しても理屈では「小笠原だ」と 解っていても感じるものがない、と悩んでしまった。 で父島に着いてから実感するだろうと気長に待つ事にした。 だけど

あつい、暑い、熱い

12:20 オケラネットにチェックイン 「こちら JG1*** ヨット妙 現在位置 N27゜33’ E142゜02’ 媒島の東五哩です。天候は晴れ、西よりの風 風力1 気圧1013hpl 気温31℃以上。」 JH8X**Hさんより父島には「ひなの」と言うヨットが入港中との QSPが入る。
JH6E** ヨット リベルテ 福岡博多出港 ハワイ向け 乗組員 男3女2 計五名 現在位置 N33゜37’  E146゜45’ 西の風 風力 6 波高 1.5m 艇速6nt
JF1A** なち三世 N33゜55’  E141゜35’天候 C(チャーリー) 1010hpl 30゜ NW 2 艇速 4nt 針路 E をJH8X**にQSPする。
JH8X**より JD1B**が何時ごろ入港するか教えてとのこと 17時入港すると伝える。 XIZが「まぁー早い」と感嘆の声を上げる。 JD1B**にQSPしているがJD1B**の声は聞こえない。 JD1B**も早いねーと言っていたとのこと。
13時ごろ 小笠原丸が妙の西五哩ほどの所を父島に向けて航行していった。

二見湾口

二見湾口 の絵
17:00 二見港に入港完了
「ひなの」久我船長とクルーが舫いを取ってくれた。 「和子さんが風呂に入りに来いと言っていましたよ」と伝えてくれた。 そして、そこに借り物の車があるから使ってくれとのこと有り難く使わせて貰う。 すぐに海上保安官が様子を見に来て、 「お疲れ様でした。また、小笠原にようこそ」と言って 「船長、検閲したいのですが、いかがですか?」と聞いてきた。
「着いたばかりなので後にして下さい。」と言ったら
「では、明日にしましょう」と帰られた。
で我々は車を借りて「ダイビングショップ海神」へ向かった。 Diving service KAIZIN(電話 04998-2-2797)はJD1BBH山田さんの家だ。 五分ほどで着いた。 山田さんはすぐにシャワーを浴びて、洗濯でもしていて下さいと有り難い お言葉を残して夕食の支度に立った。
  シャワーを浴びて出て来た我々を彼女は良く冷えたビールで歓待してくれた。 我々はサッパリした身体で喉を潤し心身ともにリフレッシュした。 和子さんは「船(小笠原丸)が入っててんてこ舞いしているからお構いできなくて ごめんなさい」と言ったが 我々には温かいシャワーと冷えたビールは何物にも変え難い贈り物だった。
 本当に有り難うございました。 かえって忙しい時にお邪魔して恐縮してしまった。 (後で判ったことですが小笠原丸が入港している時は島は賑わっているが 小笠原丸が出港した時から島は南の島に戻る ???) 島のことを色々聞こうとしたらクルーの一人が小笠原のナイトライフのことを 聞き初めてしまった。終ったら聞こうと思っていたが延々と質問していたので 切り出せないで終った。 山田さんも呆気に取られたような顔で受け答えしていた。 適当な所で話を打ち切らせて忙しい中シャワーやビールの事の礼を述べ 帰船した。
 妙に戻って「ひなの」の船長に車の礼に行ったら 「今から黒マグロを食べるから一緒にどうですか」と誘いを受けた。断る手は ないので 「黒マグロ、すぐに行きます」と応え。一本ぶら下げてお邪魔した。
 簡単な自己紹介があり、宴が始まった。メンバーはひなののクルーと 小笠原YCのメンバーと我々妙のメンバーで 彼らはグァム島(USA統治領)で日本の漁船から傷物の黒マグロを一本貰ったとの事。
そして「ひなの」は林 賢之介氏のデザインでニュージーランドの造船所で建造し 千葉の富浦に廻航中との事。

 千葉から86時間ちょうど。平均 6.45nt 奇跡である よほど良い潮に恵まれての結果だと思う。そのしっぺ返しが帰りに出た。 たっぷりと ! ! ! 延べ日数六日と12時間

千葉→八丈島(神湊) 神湊→小笠原父島の二見港 合計
妙の所用時間 26 時間 60 時間 86 時間
飲料水 リットル 40 リットル 140 リットル 180 リットル
燃料   リットル 60 リットル 140 リットル 200 リットル



飲料水 千葉→八丈 40リットル 八丈→父島 640リットルは文字化けで間違いです。ご迷惑をお掛けしました。
140リットルが正解 (98/10/11に気が付きました

 かなり使い過ぎだと思いますが旨い物が食べられたのでめでたしめでたし。 乗員 男ばかり 三名 


HPに戻る。 今回は父島着までですが次回は滞在記の予定です。 メニューに戻る